ツナワタリマイライフ

日常ネタから技術ネタ、音楽ネタまで何でも書きます。

SRE Lounge#6で「The Site Reliability Workbook」について登壇してきました

はじめに

こんばんは。10月の目標振り返りすっとばして今週終われば12月です。

登壇してきました

sre-lounge.connpass.com

The Site Reliability Workbook: Practical Ways to Implement SRE

The Site Reliability Workbook: Practical Ways to Implement SRE

  • 作者: Betsy Beyer,Niall Richard Murphy,David K. Rensin,Kent Kawahara,Stephen Thorne
  • 出版社/メーカー: O'Reilly Media
  • 発売日: 2018/08/04
  • メディア: ペーパーバック
  • この商品を含むブログを見る

SRE lounge、もともとはユーザベースがはじめたクローズドなSREの勉強会をopenにしたものだそうです。

かくかくしかじか、スタディストの北野さん(@katsuhisa__)とお知り合いだったこと、彼がオープンになってこの会のオーガナイザーをやっていたこともあり、出させろ!とゴネたところださせていただきました。

嘘です。#5のときに一般公募していたので申し込んだのですがタイミングが遅く間に合わなかったので今回チャンスをいただいた次第であります。

なんで登壇したの

"時期"かなぁ、としか言えなくって、転職して、もうすぐ半年なろうとしているところで、時期、かなぁ、とだけしかないです。

なんでこのテーマなの

これまでの発表も、今回の他の発表も、"会社"としてのSREの事例を紹介するケースがほとんどです。もとの勉強会の発端も、最初のSRE bookでSREが定義されたが、それは各社それぞれ違うので、事例を持ち寄って知見を交換しよう、というものだったようです。

Quipper SREとしてももちろん積み重ねてきたものはあるのですが、僕が入ったときには基本的な仕組みはできており、安定しています。それを僕が話すのはなにか違うなぁと思いました。僕があらたになにかしてきたわけではないし、自分がやってきてないことを語れないなと。

そういうわけで、入社して"できること"がなかなか増えない僕がQuipper SREとして喋れることはない、だけれでも、発表する"時期"だとすれば、僕ができることは読書でした。ちょうどWorkbookが出て、気にはなっていたのですが、これを機会に”登壇駆動読書”をしたわけです。

英語技術書を読むということ

実は英語の技術書を読んだことがほぼなくて、読む体験をしてみたい、という挑戦もありました。

結果、最初の2章ぐらいまで読んだところで、これは通読は無理だ、と早々に悟りました。これは読み方を考えないといけないぞ、と。

主催の北野さんにこのテーマでいいかな?と相談しつつ、読み方をどうするか考えた結果、まず全体感を捉えて、各章の最初と最後を読むことで大意をつかみ、それでかつ読みたいところを読もう、という風にしました。Workbookは豊富なケーススタディがウリ、ということで、Quipperのケーススタディもまぜればいい感じになるのでは?と。

結果としてQuipperのSREにふれることはほぼなく、Workbookの概要紹介と本の読み方、が主題になってしまったのですが、それはそれでよかったのかなと思っています。

技術を学ぶということ

実は少し前に上司との1on1で、表面的にしか見ていないように見える、技術の本質的なところを掴みましょう、というアドバイスを受けました。そのときに新しい技術を学ぶときにはまず入門書で全体感を掴んで深掘りしていくとか、なぜその技術が出てきたかの理由を考える、というヒントももらいました。

時間は有限で、すべての技術をじっくり時間をかけて学んでいくことはできないから、効率よくいかないと、とも。

このときのアドバイスと、たまたま思い出して読んだ"読んでない本について堂々と語る方法"をヒントに、今回の発表を無事まとめることができました。

読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)

読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)

本というのは「読んだ」瞬間から限りなく「読んでない」に近づいていく。「読んだ」も「読んでない」も明確に定義ができない。

この本自体の是非、受け取り方はともかく、「読んでない本でも堂々と語ってもいいんだよ」という考えと、本は世界の大きな図書館のうちの1冊に過ぎず、教養とは物事と物事のつながりを理解していることだ、というメッセージが自分には響きました。これって技術の話と同じでは?と。

なぜその本が出てきて、それはどんなメッセージを発するもので、他の本とはどういう関係にあるのか。 なぜその技術が出てきて、それはどんな課題を解決するもので、他の技術とはどういう関係にあるのか。

そういうわけで、「読んでない本について堂々と語る」をまさに実践したというオチで締めるとともに、技術の学び方、技術書の読み方についての考えがあらたまった大きな機会になりました。

これから技術書を読むときの型

  • その本の立ち位置は?
  • その本のゴールは?
  • その本の概要は?
  • その本の結論は?

をつかんだ上で、自分が興味をもったトピックだけを読む、ことをしばらくは実践しようと思います。もちろん、英語日本語問わず。

おわりに

前後が会社でのSRE実践というスタンダードな形で発表をしていた中、ちょっと変わったテーマで話せて面白かったのではないかなぁと思います。誰か一部のひとにでも響いてくれればいいなぁと思っていたんですが、Twitterの感想を見ているとよかった、とか、Workbook読もうと思った、と言ってくれてるひとがいて、無事目標達成できたかなと思います。

Workbookについては既に読んだところと、これから読んでみようかなーっていうところを軽くメモしてブログにアップしていこうと思います。

原理原則を知っていることと、実際に自分ができることは違う。次は手を動かして、技術よりの発表をしたいと思います。主催の北野さん、会場スポンサーのFOLIOさん、当日お会いしたみなさん、ありがとうございました。

懇親会では面白い出会いが多かったw また次回以降も楽しみです。