はじめに
私はまだ2年目で新人の類に入るが、運良く同じチームに新人さんが入ってきて、一緒に仕事をすることになった。
- 作者: 夏海公司,Ixy
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2015/08/08
- メディア: 文庫
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また、たまたま読んだなれる!SEの13巻のテーマも新人教育。この本を読んでいろいろ考えたので、ここで新人教育についてまとめておきたい。
なおこれは自身の(主にソフトウェア開発業)業務から考えたことであり、一般化できるかどうか考慮はできていないことはご了承いただきたい。
新人教育のベストプラクティス
まず、新人に仕事を頼む上での理想を述べる。
- 教育側が仕事について背景、目的、手順を説明し、疑問は質問してもらい、業務開始。
- 新人は業務に取り組み、分からないことがあるたびに質問する
- 教育側は都度教える
ただ厄介なのが、1について、教育側が必ずしも分かりやすい説明をくれないこと。場合によっては本当に指示だけされて「やりかたは自分で考えろ」のように振られることがある。これはどう考えても時間の無駄である。5分でも10分でも時間をとって最初に全体像を説明すべきだ。仕事をする(ものを考える)ときには全体から部分へ思考しないとなかなかやりづらい。
さらに厄介なのが、2について、聞きたい時に教育側がいないことがある。これは教育担当以外に聞けるひとを作っておくことが重要(チーム/プロジェクト全体でトレーニングするという考えが望ましい)
新人教育のあるある
盗んで学べ
これは教育側の怠慢である結論に至った。
1を知って10を知れ
これも同じく教育側の怠慢。10教えて8わかればラッキーだ。
自分で考えろ
これもry
勝手なことをするな
こry
ここまでの私の主張
教育とは教育する側がまずは手を差し伸べることが重要だという考えである。ただこれには「じゃあ何から何まで手とり足とり教えればいいのか?」「それじゃ自主性が育たない」「思考する癖がつかない」などとつっこみが入りそうなので、一旦整理。
何をどこまで教えるか
新人教育のベストプラクティスの部分で述べているが、私が大切だと思うのは以下の3点。
- 事前に時間を確保して業務の全体像を説明すること
- やらせてみて分からないことろは都度聞ける体制を作ること
- やらせた結果を元にフィードバックをして次に活かしてもらうこと
このことからも、「自分でやる」部分において試行錯誤はするだろうし、質問をするフェーズで思考したり自主的に行動するだろう。
この3点いずれも教育する側で必要な心構えである。実際は通常業務に忙殺されてこのような恵まれた安協であることは少ない。(少なくともうちは1つめと3つめは徹底されているが、2つめがなかなか難しい状態にある。)
トレーナーとトレーニーのバランス
教育は手厚すぎるのも良くないし、受ける側が甘えすぎるのも良くない。このバランス感覚が非情に難しく、「ある程度は突き放す」ということが必要。
仮に「やったけどわかりませんでしたー」などと平気でほざく新人がいたら教える気はなくすだろう。
このあたりはトレーニーに必要な3つの能力、とかいうエントリをそのうちかけたら。今回は理想だけを語ることとして、精神的・心理的なトレーニー・トレーナーの考えについての考察はやめておく。
まとめ
今回、教育は、教育する側がある程度は準備をしていくことが理想であり、決して教わる側が理不尽に耐えないといけないわけでも、教えてもらえない中で自分だけで成長することが正しいわけではないことを主張したい。
ただし、教育現場の現実は、先ほど少し触れた教育側と教育を受ける側で能力や態度、気質が異なる中での様々な衝突やすれ違いがある。今後は教育を受ける側、教育をする側の2つの視点でベストなやり方を考えていきたい。