はじめに
機会あってマイクロソフトエバンジェリストの西脇さんの公演を聴いて、そのまま「エバンジェリストの仕事術」を読んだ。
- 作者: 西脇資哲
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2015/02/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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日本マイクロソフトは「エバンジェリスト」という肩書で著名なひとが多い。ちょまどさん、牛尾さんは良く名前を聴くし、個人的にウォッチしている。澤さんも肩書はエバンジェリストじゃないかもしれませんが、プレゼンのプロですよね。
エバンジェリストの仕事術
西脇さんの自伝かつ持論、「エバンジェリストってこんな仕事なんだよ、魅力的でしょう?」と言った、本書後半でも語られた「エバンジェリストのエバンジェリスト」としての著書にあたると思いました。
エバンジェリストとは
- 企業に属するよりは、中立的なポジションで発言する
- 企業の思い、理念を伝える
- 自分で価値を作り出す
そんなお仕事。
企業の製品を、企業そのものを、そして企業を超えた業界そのものの魅力を伝えて、価値を生み出していく、そんな職業。役割だ。
「仕事術」とタイトルにあるが、エバンジェリスト活動の上で気をつけているTipsはあまり多くないし、そこはあまり重要視していないように思えた。
当たり前のことを当たり前に、しっかり準備して、しっかり勉強して、情熱と愛情を持って技術に接することが、大切だと受け取った。
私とエバンジェリスト
少し前から「エバンジェリスト」という職業が気になりだした。同期に「そういう仕事が向いていると思う」と言われてハッと気づいたのがきっかけだ。
自分の強み、長所を考える上で、どう考えてもエンジニアリングのプロフェッショナルではないし、ソフトウェア開発が大好きかというと、まぁ嫌いではないかな、というレベルだ。
反面、ひとと話すこと、ひとに何かを伝えること、チームを動かすこと、チームで必要なことを見つけ出して提案すること、提案するだけじゃなく自分で動くこと、そうやってチームを変えることは、大好きだ。
この素質って、エバンジェリストの素養じゃないか?と自覚できた。
開発そのものが好きなんじゃなくて、その過程でどうやってうまくやるか、しかも、新しいものを使ってうまくやるかを考えることが好きだったりする。
ギターが弾きたいんじゃなくて、好きなひとたちとバンドをやるのが好き、みたいな、そんな感じ。(もちろん、ギターは好きだけどね)
ソフトウェア開発はそこそこ好きだけど、その道を極めたいかというと、最新技術を追いかけながら、いろんなものを試して、それを使って何か楽しいことをしたい、という思いが強い。
社内で活躍できる場が今すぐにあるわけじゃないけれど、だとすれば、著書にあるように「自分の評価基準は自分で作る」ことが必要だと思う。
おわりに
ちょうど来月から開発から、開発プロセス改善のチームに移る予定です。どちらかというとそっちのほうが興味あった。そしてこれまでやった開発経験は無駄どころか確実にプラスに働く。自分オリジナルの経験があって、全体を見渡せる立場に立てる。
トップダウンが徹底されている組織ではあるけど、現場に自由がないわけではなく、むしろ寛容なほうだと思う。
開発プロセス改善に加えて、プロダクト全体の品質確保といったSRE(Site Reliability Engineering)的な方面もカバーしていきたいと思っている。
その中で「伝えて」「ひとを動かして」いくことを意識して、エバンジェリストとしてのキャリアも考えながら、情熱を持って仕事をしていきたい。