はじめに
読んだ。
- 作者: Joel Spolsky,青木靖
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/03/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 8人 クリック: 121回
- この商品を含むブログ (57件) を見る
買ったきっかけはもう忘れてしまった。たぶん誰かがすすめてたか記事で書いてたかしたんだろうと思う。速度でポチるからな。
背景
Quipperではほとんどのエンジニアがなにかしらの形で採用活動に関わることになる。自分と働く仲間は自分で探すといった具合で、採用プロセスに関わることになる。例外なく僕もSREの採用プロセスに関与している。
現在も Senior SRE のポジションをopenしている。
まぁ何が言いたいかというと採用活動は難しいし、しんどい。ソフトウェアエンジニアがいきなり(効果的な)採用担当にはなれず、採用活動には何かしらの知識なのか、方法なのかがある。というわけで読んでみた。
いくつかドッグイヤーをつけていた部分を抜粋してみたい。
決断には2種類の答えしかない。採用か、不採用かだ。(p93)
これは kyanny さんが確かどこかにissueで言及していたのが心に残っている。結論には PASS か FAILの2択しかないし、自分は PASS を一度言い渡しながら、その後のプロセスにどうの言うのも違う。
本書にある通り、「採用してもいいけど、私のチーム以外に」もNGだ。
このあたりはわりと採用活動に関わる初期の段階で意識できたので、苦しまずに済んだと思う。
また、これはまたどこかで kechol さんが言っていたけれど、偽陽性を避けているという話をしていた。これもこの本に書いてあったとおりだ。
優秀なひとを逃すことももちろん惜しいが、優秀でないひとを採用してしまうほうが恐ろしいということだ。
迷うというか、積極的に ( QuipperではPASS か FAIL かの判定に Positive か Negative か2択を出す ) Positive が出せないのであれば、それは Negative なのだ。それが早い段階でわからなかったらもっと苦しんでいたかもしれない。
誰を採用すべきかをどうやって判断するかということだ(p95)
原理的にはいたって簡単だ。あなたが探す人というのは
- 頭が良く
- 物事を成し遂げる
頭の良さを面接で推し量ることは難しいし、それを知るための、(一見ソフトウェアエンジニアリング、募集するポジションに関係ない)質問をするつもりにはなかなかなれない。ただ、後者の「物事を成し遂げる」という点は自分も見ていると思う。
CV、あるいは面接での会話から、技術力を測るために、技術的に何を成し遂げたか、その過程でどういう思考をしたのかはよく尋ねているように思う。
面接のイントロダクションは候補者をリラックスさせるためのものだ。(p100)
できるだけ相手に力を発揮してほしいとは思うし、人当たりというものは意識しているが、リラックスさせることはまだできていないと思うので、改善したい。挨拶をして、今日の流れや目的などを説明することは相手をリラックスさせることに少しは効果があるとしても。
良いプログラマはすべて再帰とポインタを扱えるべきである(p108)
これは採用プロセスがどうのとか自分への学びというより単に興味深かった。確かに大学時代ポインタである程度のひとが挫折していく。ポインタが理解できることは才能であると言い切る本書の発言は面白かった。
しかし「最後にソートアルゴリズムを書いたのはいつのことですか?」という質問には自分もドキッとしてしまう。
おわりに
この本に書いてある内容は若干古い内容でありつつも、参考になる部分は多く、Quipperの採用プロセスにたずさわるエンジニアも読んでいるひとが多いように思う。そういう意味では共通認識が得られてよかったと思う。
あとは ohbarye さんが hiring support の haruka-oisoさんに、採用観点でエンジニアが読んでおいてほしいと思う本はなんですか?と質問していて、 Work Rules と回答していた。当然 ohbarye さんたちはこれを読んで採用プロセスの改善等行っているわけだが、僕はまだ読めてないので次はそれを読みたい。
- 作者: ラズロ・ボック,鬼澤 忍,矢羽野 薫
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (10件) を見る
で、会社のslackチャンネル眺めてたらやっぱり ohbarye さんが読んでたからなのでした。ちゃんちゃん。