ツナワタリマイライフ

日常ネタから技術ネタ、音楽ネタまで何でも書きます。

Day1 Haneda-Dubai-Vienna

1人旅海外編

国内の1人旅はこれまで多くやってきて、30歳までに47都道府県に降り立つことを目標に、あと1年、あと2県。(秋田と長野)30からは海外や〜ってことで、よく海外旅行をしている同期に触発され、転職間の有休消化中に旅立つことにした。8日間、ヨーロッパを適当にまわるつもりだ。ちなみに日本で行った準備は羽田とウィーンの往復航空券の予約と、最初の2日間のウィーンの宿のみ予約した。あとは行ってから決めるといった感じだ。

羽田〜ドバイ

羽田空港国際線に行くのははじめて。とりあえずユーロが必要だと思ったので、レートはやや悪いが2万ほどつっこんで150ユーロを入手。エミレーツのでチェックインでは25分ほど並んだ。オンラインチェックインはラインが違ったので、しておいたほうがはやかったかもしれないが、やり方を調べるのが面倒でやらなかった。ちなみに機内持ち込み可能な荷物は1つのみ。利便性のためにリュックと、よく取り出すものはトートにしていたが、ここで1つに詰めた。リュック1つにおさまるだけにしたのは正解だったな。

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チェックインをすればあとはセキュリティチェックだけ。どこかで国際線は2時間前集合ということを聞いたが、そこまで早くこなくていいかなと思った。チェックインに並ぶ分を除けば、45分前にくれば十分な印象。

セキュリティチェック前に最後にカレー食べておこうと思って吉野家でカレーを食べたが、飛行機乗ったらディナーでてきたので失敗でしたね。

飛行機では夜食と朝食があり、これでもかというぐらい食べさせられるので空腹で乗るぐらいが良さそう。まぁ、全部食べなくてもいいんだけどさ。

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機内は中央の中の席で、左隣はいなかったのでそこは楽だった。右隣の、通路挟んで隣の客が貧血でぶっ倒れて、ドンという音で目覚めた。隣の方が介抱を手伝っていた。「医者です」という声が聞こえたが、医者だったのだろうか。数回会話をしたが、結局ウィーンまで一緒だったのでもう少し話しておけばよかったかもしれない。旅の後悔ほどつまんないものはないな、と思った。

10時間という飛行時間は思ったより長く、エコノミーのつらさですね。座席もあまり倒せず、良い状態とは言えませんでした。本一冊読みつつ、うつらうつらしつつ、を繰り返した感じ。

外に出ると朝で、気持ちよかったな。

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ドバイ〜ウィーン

バスに乗ってドバイ国際空港へ。気温は30度を超えていて、暑かった。トランジットでは特にやることもなく、時間もそんなになかった。店にも入ってない。そもそもユーロしか持っていないので決済できるかもわからなかったし。

ドバイ、アラビックな言葉をみると謎にテンションあがりますね。いつかちゃんと行ってみたい場所だ。

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ドバイからウィーンまでは6時間。こちらは窓際の席かつ、左、その左の2席が誰もおらず、一人で三席分使えたので、立ち上がってストレッチをしたり、寝転んで本を読んだりできた。直前に友人から「エコノミー症候群に気をつけてね」と言われていたのもあって意識的に身体を動かした。まぁ、ビール飲んでんだけどさ。

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ウィーン到着前に見えてきた可愛い家たちに心躍った。

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ウィーン国際空港〜ウィーン市

ウィーン国際空港からウィーン市、というより、泊まっているホテルまでの交通手段を調べるためにカフェに入ってビールを飲んだ。カウンターにいくと「持ち帰りか?」「んにゃ、飲んでく」「ほにゃ席座って注文して」と言われ席から注文。会計時に「カードで」って言ったら「は?」って言われてしばらく放置されたが、カード読み取りの機械を持ってきてくれた。周囲は現金で払うひとが多かったので、すまんなという気分。

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調べると、高速鉄道であるCATは直通で早いが12ユーロ。市街を走る普通の電車、Sバーンの7lineだとわずか4.1ユーロだったのでこちらを利用。空港なので自動販売機の隣に説明員が立っているし、カウンターもある。行き先を伝えて、クレカで支払いをした。乗り場がいまいちわからんかったが、出発時刻とホームを見て雰囲気で乗った。ドアを自分であけることになかなか慣れない。

ウィーン・ミッテ駅に乗り換えで降りた。ドバイ以降はもはやアジア人も少なく、海外感は少しはあったが、街並みを見てようやく実感が増してくる。路上で歌っている若者もいて、どこも変わらないなぁとも思った。

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行きたいと思ってた大型書店を見かけたので入る。オライリー本があったり、日本語の本があったり。ドイツ語読めないしモノ増やせないので買わなかったけれど。

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U3に乗ってホテルへ。レストランと兼ねているホテルで、家族経営なのだろうか。非常にフレンドリーな宿主。僕のつたない英語でも一生懸命聞いて、伝えてくれる。「ウィーンははじめてくるのか?」「トラム使え、このラインでだいたい有名なところいけるから」「2日間いるのか?じゃあ2dayチケットを買ったほうがいいぞ、メトロの売り場で買えるから」などなど観光についてのサポートもしてくれて、非常に心強い。

しかも部屋、かわいい。

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空港にしても、ウィーンにしてもおそらく治安は良いのだが、油断してたわけではなく、(リュックに鍵をかけたり、常に持ち歩いたり)それなりに気遣っていたので、自分の部屋に入るとほっと一息つけた。

その後はウィーンの街を電車に乗って適当に歩いてみた。疲れていたので早めに部屋に戻ってぐったりしてday1は終了。

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今後の予定

  • 6/11 Vienna
  • 6/12 Vienna
  • 6/13 Hallstatt?
  • 6/14 München?
  • 6/15 München?
  • 6/16 Dublin?
  • 6/17 Dublin?
  • 6/18 夜 Vienna airport発
  • 6/19 HANEDA

そもそもウィーンですらどこに行くか決めないまま飛んできたので、今日決めることにする。あと、友人がアイルランドに語学留学にいるので遊びにいこうかなーと考えついたところ。旅をはじめてから直近の予定をピースを埋めるようにする。こういうスタイルが最高。気分が変わりやすいので、意思決定はいい感じに先送りにしておく。

明日はウィーン。どこ行こうかな。

自分のモチベーションとの付き合い方

僕は集中力がない。頭にめぐるいろんなことに対して、すぐ飛びついてしまう。

本を読んでいても、途中で飽きてしまう。

だから、いつも本を複数持ち歩いて、いろんなものを同時並行で読む。飽きないぐらいの長さで読む。

何かをやるとき、まずやってみる。中途半端でも手をつける。

手をつけると、それを終わらせたくなる。本を読み始めると、それを読み終わらせたくなる。未読の本棚から、既読の本棚にしまいたくなる。

何かを消化するときのフローが決まってるからこそ、一度スタートすればそれは流れていく。不思議な引力が僕に働く。それは「あーあれやりかけだったな、終わらせないと」と思うから、やるようになる。一番僕にとってストレスなく、物事を、学習を進める方法だ。

なんでも、まずやる。まず手をつける。考えすぎない。走りながら考える。

最近はこうやってると、確かに読む本も、アウトプットを今までより多くしてるにもかかわらず増えた気がする。

長期的な視点・計画がない点ぐらいが、気になる。一応、数ヶ月、一年での目標は考えているけど、自分自身の興味関心や目指す先というものは日々変わってしまうことを容認しているので、長期的な達成・未達成はあまり気にしないようにしている。

その日に自分の頭に浮かんだことを、ざざっと書き出して、ひとりslackに書き出して、それをやって、すっきりしたら、寝る。その日暮らしというか、その日やろうとしたことだけをシンプルにやる、ということができている。

思い浮かんだことに手をつけて、行動できるという点では確かにベロシティはあがっているかもしれないが、これって短期的なモチベーションに強く左右されていることになっていて、長期的なモチベーションの維持ができているかどうかだけが少し不安だ。

そのために、長期、、、はともかく、1ヶ月単位の中期的な目標に対しては、タスクではなくスケジュールで制御することにしている。この日までにこれが終わっている予定だ、というのをgoogleカレンダーに書いてしまっている。googleカレンダーはいやでも見るので、これによって短期的なモチベーションにつなげている。今のところはまぁまぁうまくいっている。

この前、「死ぬまでにやりたいこと」を考えるという会があって、あんまりねぇなぁ、思いつかねぇなぁ、毎日したいことしてるしなぁ、俺幸せだなぁ、なんて話をして、長期的に物事を考えられなくなっているなぁ、と思った。気になったからこの文章を書いているけれど、特に解決しようという気はないようだ。

もちろん、あるけどね、5年スパンとかでなりたいポジションは。でも、それはあんまり盲信しないようにしている。1年先だって僕の興味がどうなってるかわからないから。

今と、少し先の未来しか見ていないが、毎日楽しく強くなっていると思う。6月から環境が変わる。強い人たちと一緒に働けて、また僕の考え方もがらっと変わると思う。そういう自分の変化が楽しみで仕方ない。

2018年6月の目標

はじめに

2018/2Q最後の月ですね。2Q目標どうだったっけな。

blog.chaspy.me

ほーん、ざっくり感。とりあえず英語が足りてないな。

とはいえ、6月は11〜19でウィーン周辺に一人旅に行くのと、6/21から新しい会社で働くので、先月よりもさらに目標は少なめにしておこうと思う。のんびり旅行と、入ってからは必死についていく、って感じになると思うので。

技術

  • railsで簡単なサービスを実際に作る

ひとに本を献本する際に簡単に献本リストを表示するサイトをheroku上に作ってみたい。railsチュートリアルに習いつつ、amazonAPIを使って実現したいと思う。

  • OSレイヤーの学習

ぶっちゃけ理解が曖昧なので、この期間にじっくり復習する。以下の本を使う。

[試して理解]Linuxのしくみ ~実験と図解で学ぶOSとハードウェアの基礎知識

[試して理解]Linuxのしくみ ~実験と図解で学ぶOSとハードウェアの基礎知識

Goならわかるシステムプログラミング

Goならわかるシステムプログラミング

tatsu-zine.com

  • 新しい会社に向けたキャッチアップ

とはいえもうあんまり時間がないので、語彙を知っておくことと、基本的な動き・概要を知っておく程度まではやっておく。

  • Deis
  • CircleCI
  • AWS
  • MongoDB

登壇

できなさそうだなーと思っていたが、つい先日たまたまLTの機会を見つけたのでエントリーしてみた。6月はこの1本にする。

devlove.doorkeeper.jp

先月まではエンジニアリング組織論への招待の学習になぞらえて、自分自身の経験をまとめて発表したが、「カイゼン」そのものについて、どう進めるかは話せることがあると思うので。以前書いたブログをネタに話そうかな。

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音楽

なんかもう音楽って項目作らなくてもバンドは進むのでいいかなーと思いつつ、消せないでいる。(笑)

6/10に猫の休日2回目のライブを東新宿でやるのできてね!

http://mahiru-yoru.com/schedule/month/201806

目標は演奏ノーミスで!

あと2nd albumが配信リリースされます!

音源は公式HPにて。

http://catferie.com

英語

Safari契約してSeeking SREのearly releaseから2つ読みます。

shop.oreilly.com

技術習得のスピードを考えても、翻訳された国内技術書をひたすら読んできたこれまでから、英語の技術書を読むフェーズになんとか移行しないといけないと思っている。その練習。

writingの練習として、なんでも思ったことを書くようにmediumをはじめた。

medium.com

週に一度ぐらいは日記でもいいので何か書きましょうねということで月4本を目標にします。

健康

体重も記録できたし、apple watchで運動量も記録できた。6月もactivity ringを全部閉じたい。

あとはマイナス3kgで、67kgを目指したい。リングを閉じるためにも毎朝ジョギングをする。

お金

全部デジタルにしてマネーフォワードに載せることは先月できた。今月は使途不明金を2万以下にすることを目標にする。(先月は3万7千円)

賞与が出る月なのでさすがに収支はプラスになると思うので。。。

おわりに

ちょっと技術の目標が多い気がするが、生活がだらけているので立て直して、可処分時間を確保して、セルフマネジメントしていこう。

2018年5月振り返り

はじめに

5月も終わったので振り返る。

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技術

nginx + mruby

触って動かした程度で、深い理解に至っていない。nginxのディレクティブの概念を知り、何ができるかをなんとなく知った程度。語彙は得たのであとは仕事で使いながら覚えていこうかな。

kawasaki.rbで発表しました。

組織論

無事、長いこと時間がかかったエンジニアリング組織論への招待の咀嚼も終わり、また主催のLT会で発表しました。ブログも書いた。

技術は2テーマぐらいにしたほうがいいってのはあたってて、ちょうど完了した感じです。

音楽

猫の休日2nd album、mixとmastering作業なんとか終わりました。6月10日のライブ前には配信でリリースされます。

健康

  • 自分のhealth dataをxml出力できるようなので、それを可視化して公開する仕組みを作ります。

作った。

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可視化をまずは目標にしていたが、食事に多少気を使ったので多少減ったようだ。だが、運動しないとへらなさそうなことがわかった。

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  • 毎日のactivityの目標を毎日達成します

残念、達成できず。

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新しく入る会社のオフィスで自習しているが、そことの往復だけだと500kcalの消費すらままならない。普段どれだけ動かない生活をしているかがよくわかった。

登壇

  • kawasaki.rbのLT大会でnginx + mrubyで何か
  • 組織論について自分が目指すものをまとめてどこかで発表
  • JulyTechFestaへのCFP提出
  • 月末にクローズド勉強会をする予定なのでそこで何か

2つめと4つめの内容が同じになってしまったが、まぁ達成できたとしよう。JTFのCFPは落ちました。

お金

apple watchを購入、支払いをほとんどapple payでのクレジットカード経由で行うことにし、マネーフォワードで完全に電子管理に踏み切ることにした。現金持ちたくないし、お金使うのはいいがせめて可視化したい。

一ヶ月運用したが、本当に楽。いかに自分が使いすぎてるかがわかる(笑)

最低週に一度は見直して学習させていく必要がある。もう数日前のコンビニで買った内容なんて覚えてないからなあ。本当は毎日が理想なんだろうけどね。

ブログ

5月は9本。ちょっとなんでも書くのをやめた。

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組織論の本を読んだあとのメモと、デザイン関係の本と、体重関係のtipsぐらいか。

ブログを書く数にこだわるのはやめた。実際、ブログを書くのは時間かかるからだ。ボリュームのある本を読んだときと、あとは自分の考えをまとめるために書こうと思う。

22冊読んだらしい。読書メーターのイケてないまとめを最後に載せる。

GWがあったのでたくさん読めたが、4月以降読書量が倍増している。いいことだな。

(18/06/04追記)目標外でやったこと

クローズドの勉強会を主催しました。

blog.chaspy.me

Railsチュートリアルをやりました。

railstutorial.jp

Real World HTTPをやりました。難しかったのでブログにまとめるまでは至ってないです。

Real World HTTP ―歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術

Real World HTTP ―歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術

おわりに

とりあえずこの記事は振り返りだけ。ほとんど達成できたので、目標の量がちょうどよかったみたいだ。

5月は現職も終えて、GW旅行しつつ、のんびり勉強や音楽もやって、好きなことをして過ごせたし、体重計やapple watchに投資し、健康とお金を可視化できたのがよかった。来月以降も観察して、らくに管理していこうと思う。

5月の読書メーターまとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:22
読んだページ数:4419
ナイス数:78

Real World HTTP ―歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術Real World HTTP ―歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術感想
HTTPとWebの歴史になぞって現在のHTTP/2までたどり着く、技術の鍋といった感じ。完全なカタログでもない。すべてを「わかった」と言えるレベルにたどり着くのはまだまだ遠いということがわかった。壁にあたったときに見返す、一次リファレンス。
読了日:05月29日 著者:渋川 よしき
MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 (宣伝会議)MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 (宣伝会議)感想
- メディアに関しては信頼性が重要であり、コミュニティで見られる「アップデート主義」とは異なるものだとわかった。 - メディアはただの媒体ではなく、信頼と影響力を持ってこそメディアであり、他者にアクションを起こさないメディアはメディアではないことがわかった。 - 自分自身が直近メディアに関わるわけではないが、受け手としては嫌が応にも関わるので相応のリテラシーが必要であることと、小さくあれ他者に影響を与える何かを発信することは個人として当然あるので、読んで良かった。
読了日:05月29日 著者:田端 信太郎
やさしく解説 5分で読める『影響力の武器』やさしく解説 5分で読める『影響力の武器』感想
原著は確かに分厚いし難しいかもしれないが、この本の解説は文章としては稚拙な印象を持った。サマリのサマリぐらいはわかったが、原著の目次の意味が読み解ける読解力のひとには不要な気がした。
読了日:05月29日 著者:黒木香苗
革命のファンファーレ 現代のお金と広告革命のファンファーレ 現代のお金と広告感想
旧来のビジネスモデルを疑い、徹底的に考え、根拠をもった上で、さらにそれを実現できるところがシンプルに強いし、他の人がなかなかできないことだと思う。 芸能界という旧態以前の勢力が強い業界で、「(信頼を稼ぐために)嘘をつかなくていい環境を作る」ことは自分の食い扶持が自分自身で取れてないとなかなかできないことだと思う。 「常識を疑え」「自分自身で意思決定しろ」「行動しろ」がメインメッセージだと思う。
読了日:05月28日 著者:西野 亮廣
ジョコビッチの生まれ変わる食事ジョコビッチの生まれ変わる食事感想
最近いろんな食事に関する本を読んでいる。この本でも繰り返し言われているように「何を食べるか」は重要ではなく、自分自身で確かめ、自分の体の反応を確かめるのが重要。本に書いてあることを盲信してはいけない。
読了日:05月25日 著者:ノバク・ジョコビッチ
WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 〜現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ〜 (NewsPicks Book)WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 〜現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ〜 (NewsPicks Book)感想
クローズドのコミュニティを作ろうとしていて、参考になると思い購入。「クローズドでオフラインコミュニティも、オンラインとの接続が必要」「良いコミュニティとは入り口のハードルが高く、出口のハードルが低いこと」など、これまで編集を通じて、モノ(本)を売ることと、コミュニティはもはや一緒であるということから考えを深めたコミュニティ論。
読了日:05月25日 著者:佐渡島 庸平
酒好き医師が教える 最高の飲み方  太らない、翌日に残らない、病気にならない酒好き医師が教える 最高の飲み方 太らない、翌日に残らない、病気にならない感想
* ほぼすべての回答が「飲みすぎは健康によくない」「適量で」になっていたのは笑った * 酒は毒なのは間違いなさそうだ、やめないけど。
読了日:05月25日 著者:葉石 かおり
21世紀の「匿名」ハローワーク: 人には理解されないもうひとつの職業図鑑 (未来文庫)21世紀の「匿名」ハローワーク: 人には理解されないもうひとつの職業図鑑 (未来文庫)感想
高城さんのインタビューは3作目だけど、相手によって聞き方を変えてるのが面白い。一番好きなのは「秘密」がたくさん出てきたAirBnBホストの方の会 「未来と過去」の考え方が面白かった。彼らは当然のように言っていたけど、自分にこれまでなかった。
読了日:05月24日 著者:高城剛
糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべ て (幻冬舎新書)糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべ て (幻冬舎新書)感想
糖質をゼロにしてはいけないし、取り過ぎてもいけない。何より大事なのは医学界では常識がひっくり返ることがよくあるので、自分自身の身体と相談しながら、複数のソースから情報を得ること。
読了日:05月19日 著者:山田 悟
一生かかっても知り得ない 年収1億円思考一生かかっても知り得ない 年収1億円思考感想
少し背伸びをして、なりたいひとの行動を真似するという点はいいと思った。他は全体的にイマイチ、体系化まではできてないのが残念。
読了日:05月19日 著者:江上 治
新エバンジェリスト養成講座新エバンジェリスト養成講座感想
西脇さんの本、これで3冊目ですが、自分が今いるフェーズによって学びがありますね。今後プレゼン(登壇)をやっていくにあたり、以下を意識する

  • 見たひとに何を持って帰ってもらい、どういう行動を起こしてもらうかをゴールにする
  • 色遣いは気遣い
  • なぜこの話をしているのか、聞いてほしいのかに3割使う
    読了日:05月19日 著者:西脇資哲
    生きるための哲学 ニーチェ[超]入門生きるための哲学 ニーチェ[超]入門感想
    ニーチェの運命感に同感。あらかじめ決まっていることが運命ではなく、自分自身に起きていることが運命であるという考え方。これは自分の生を肯定することだと思う。/ 虚無主義(すべてに価値がない)ことだけ伝わっていることが残念であることは伝わった。「神(のような、絶対的に信じられている何か)は死んだ」からこそ、自分自身で生を構築していかなければいけない。/生きるとは、芸術であるという考え方が面白い。/もっとニーチェを知りたくなった。
    読了日:05月12日 著者:白取 春彦
    これは経費で落ちません!  3 ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)これは経費で落ちません! 3 ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)感想
    本当このシリーズ好き。太陽との交際(?)関係はめちゃくちゃどうでもいいし揺れてほしくないのでなかったことにしてほしい(笑)にしても森若さんの生活は美しいよね。そしてよくまぁこれだけいろんなキャラが出てきて、森若さんを引っ掻き回していくというか。次もはやく読みたい。
    読了日:05月12日 著者:青木 祐子
    校閲ガール ア・ラ・モード (角川文庫)校閲ガール ア・ラ・モード (角川文庫)感想
    読んでて楽しいんだよなぁ、何よりすごいのはサブキャラたちのキャラの立ちかたと、ちょいちょいでてくる悦子の主人公のこれまた濃さ。本編だとちょっとくどいぐらいの濃さがサブキャラ目線だと逆にちょうどよかったりして(笑)森尾の話と部長の話が好きだった。
    読了日:05月10日 著者:宮木 あや子
    ここは、おしまいの地ここは、おしまいの地感想
    前作よりは少し軽い気持ちで読めるのだけれど、それは著者の書き方が、どうにもユーモラスに書いているからだと思う。内容、体験は本当にエッセイか?(ノンフィクションか?)と疑いたくなるほど大変なものが多い。ただただ、そんな内容でも、書くことが救いであり、熱中できるものであり、母親の言葉通り見つけられたことがよかったなあと思う。
    読了日:05月09日 著者:こだま
    僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意感想
    いやいや知の巨人すぎるだろ誰が真似できるんや(笑)って感じですが、媒体ごとの特徴を捉えてること、各媒体ごとに全体感、注意点(デメリット)、利点という流れになってること、対話形式を装いつつ結構編集さんの力が効いてる気がする、良い意味で易しく書かれていていい本だと思います。新聞は一切読まないので少しずつはじめてみるかなあという気になったのと、佐藤さんの「読書の技法」は読んでみようと思いました。あんまり多読がいいとは思わないけど、本にランクをつけるのは大事かなと思った。
    読了日:05月08日 著者:池上 彰,佐藤 優
    体力の正体は筋肉 (集英社新書)体力の正体は筋肉 (集英社新書)感想
    「体力」とは何ぞや、ということを定義し、そのうち行動体力 - 全身持久力と筋肉に着目。健康寿命を伸ばすためにこれらの増強を図りましょうという趣旨。特に大きい筋肉である下半身と体幹を鍛える具体的な方法が書かれています。「筋肉はなにもしなければすぐに衰える"怠け者"と書きましたが、トレーニングをいつはじめても、それにきちんと答えてくれる"正直者"でもあるのです」アスリートではないので毎日まとまった時間を取れないので、なるべく日常生活で運動量を確保したいと思います。まずは階段からかな。
    読了日:05月07日 著者:樋口 満
    まんがでわかるニーチェ (まんがでわかるシリーズ)まんがでわかるニーチェ (まんがでわかるシリーズ)感想
    まんがでわかる的なものは今まで読まなかったんですが、以前知り合ったひとが読んでると聞いて読んでみました。書かれてる内容は自分も同じように考えてることなので「せやな」とはなるんですが、どれがニーチェ独特の考え方なのかまではつかめず、別の本を読んでみようと思います。すべてに価値がないこと(万人に共通な)がニヒリズムだとしたら、そこを原点に、だからこそ自分で価値を探すんだ、というメッセージだとすると素敵ですよね。「すべて必然的に起こることを、いつも私は美しいと感じ、本当に美しいものとしてそれを見たいのです」
    読了日:05月07日 著者:
    分断した世界 逆転するグローバリズムの行方 (集英社ビジネス書)分断した世界 逆転するグローバリズムの行方 (集英社ビジネス書)感想
    「分断」をテーマに世界各国の歴史を振り返り、今起きていること、そしてこれから起こることへの見解が書かれている。グローバリズムによって世界は統一されるに見えたが、いたるところで分断が起きているという考察は面白い。個人的に気になるのはEU一般データ保護規則GDPR)だ。ビッグデータとして個人情報を活用しようとするGoogle、Facobookなどのシリコンバレーの巨人たちをEUからシャットアウトしているのは興味深い。
    読了日:05月06日 著者:高城剛
    過去と和解するための哲学過去と和解するための哲学感想
    哲学の背景知識があったほうがもっと深く楽しめたんだろうなぁと思いつつ、過去とは何で、過去とどう和解するのかという視点ははじめて与えられた。答えがないことが答えというのがなんとまぁ哲学らしいオチだが、それでも救いになるかもしれない本だと思う。「過去と和解するということは、天使ではない存在者としての人間の地位にとどまり、過去・現在・未来という時間の中で、過去が現在の源流・起源であることを認識し、受け止めることなのである。」好き。
    読了日:05月03日 著者:山内 志朗
    悲劇的なデザイン悲劇的なデザイン感想
    ノンデザイナーですが、デザインの基礎を学ぶついでに興味深いタイトルだったので手にとりました。デザインとは(デザイナーとは)意図の描写をする仕事だが、作り手の意図を描写するだけではダメで、使うユーザーのことを(ユーザーという言葉自体が特定の対象を想像していない時点でダメだ、という話はもっともだと思った)考えて作らないと、怒り、悲しみ、疎外感、時には命を奪うこともあることを、すべてのデザインに関わるひとが知るべきだ、という思いが具体例とともに詰まっている。良い本だった。
    読了日:05月02日 著者:ジョナサン・シャリアート,シンシア・サヴァール・ソシエ
    最少の努力でやせる食事の科学最少の努力でやせる食事の科学感想
    ご自身も一度失敗しているということと、栄養学の博士を取得されてるので信頼できそうな気がしますね。一番大事なのは栄養やダイエットの言説ってひっくり返ることが多いので、歴史的に長いものを採用しなさいっていうのは結構大事なメッセージかと思いました。食文化を見ること。糖質はこぶし一つ分。良質な油をとる。たんぱく質は1日体重の1/5倍だが、1回の食事では20〜25gしか取れないので食事回数を分けること。GI値ではなくGL値。
    読了日:05月02日 著者:オーガスト・ハーゲスハイマー

    読書メーター

クローズドの勉強会を主催した

はじめに

自分と自分の知り合いのみを招待する勉強会を主催した。勉強会といっても、何かテーマがあるわけではなく、それぞれが好きなものを発表するというもので、発表テーマもそれこそソフトウェアエンジニアリングや、IT技術に限定すらしていない。発表者目線で見て、何かを経験・学習して、それをアウトプットとして他者に語ることで自己の中での整理ができる、そういう場になればいい、という思いが1番強かった。もちろん、自分自身に対するその場所を作りたいという気持ちもあった。

酒を飲みながら今夜このブログを書くのには訳がある。同じように、新卒で入社した会社で、ソフトウェア開発の同期と勉強会を立ち上げて、それが終わってしまったときに書いた記事のことを思い出したからだ。

blog.chaspy.me

僕たちソフトウェア技術者は外部からの刺激を、好奇心を失ったら死ぬ。だからまたきっと僕は似たようなことをしようとするだろうな。

この発言から1年半、また同じようなことを、同じ会社というスコープを超えてまたやったの、エモくないですか。

モチベーション

思い立ったきっかけは、共同主催の友人と自分が考えたことや関心があることを、IT系の文化になぞらえたLTという感じで、簡易なスライドを通して発表しあうという文化ってとてもいいよね、というところに共鳴して、それこそ最初は2人だけでやっていたことがきっかけだったと思う。僕も転職を機にアウトプットは増やしていきたいと思っていたところだった。

どうしようか考えたときに、やっぱりイベントの主催というのはエネルギーを使うので、まずはクローズド、知り合いのみにしようということを決め、草案を書き、信頼できる仲間にばらまき、リアクションがあった愛しい仲間が合計5人集まったというわけだ。無事全員が予定通り参加し、予定通りプレゼンテーションを行った。タイトルぐらいなら公開してもいいだろう。

時間 内容
18:00 open〜死ぬまでに何がしたいか語る
19:00 不安を最小化するチームビルディング(15min)
19:15 シリコンバレーで3ヶ月働いて体感した自律型組織のススメ(15min)
19:30 会議ファシリーテーションのススメ(10min)
19:40 お金ふやしたい(10min)
19:50 車載SWの動向とAUTOSAR(10min)
20:00 強くなるには(15min)

僕の資料はこちら。

JTFへのCFPが落ちてしまったが、自分にとって非常に関心を持って取り組んだことだったので、これを機にまとめて供養とした。

僕としても、転職をしてしまうので、全職の友人とのコネクションを維持したいという邪な考えも、もちろんあった。

勉強会とコミュニティ

僕はこの勉強会をどうしようか、イマイチ言葉にできずにいた。勉強会とは何のためにするのか。あまり突き詰めすぎるのも面白くないな、と思った。僕がこの勉強会を、勉強会としてではなく、コミュニティとして続けたい、作りたいと思った。その上で、ポリシーを以下とした。

  • 発信主体
  • 参加ハードルは高く、離脱ハードルは低く

発信しないものは参加できない、そういうことにした。一見ハードルが高いように見えるが、参加ハードルを高く、離脱ハードルを低くすることは、良いコミュニティの条件である、ということを、直近に読んだ本から学んだので実践してみる。

つまり、参加して、何かを学ぶという、参加者の利益は一切考えない。みんな、自分のことだけ考えて、自分の好きなことを発信したらいい。聞いたひとも、それを楽しめるひとだけが参加したらいい。

自分が普段意識しない問題・分野が自然に交わる。それを楽しい、と思えるひとが参加したらいいと思っている。

参加者同士のコネクションや、発表を受けての刺激は二次的なもので、それは受け取る側が決めればいい。あくまで、発信者のための、発信者を受け止めるためのコミュニティでありたいと、今は思っている。

引用した、4年前の勉強会を主催したときとの差。そのときは「モチベーションコントロールが課題だった」と言っているが、その点を捨ててしまったことと、「みんなで運営しよう」という点も当時とは異なる。運営は僕が責任持ってしっかりする。ただ、モチベーションが高いひとだけが参加できるようにしたことで、前者は考えなくてよくなった。

余談

クローズドだからこそ言えることを言うと、僕は、僕の友達を最高に信用している。僕は僕自身を"変わりもの"だと思ってるし、そんな僕に付き合ってくれるひとは、(言語で分類してしまうのはおこがましいが)自分とは違う他者の、その異種性を楽しめて、かつ、自分自身で、自分の行動を意思決定できる人間だと思っている。そんな人間同士が集まっているのだから、楽しいに決まってるし、他者を受け入れられるに決まっている。僕の友達は、僕の友達と全員仲良くできると、本気で思っている。

おわりに

そんな僕の大好きな友達だからこそ、一度集まってしまえば、特に僕は気を使わずに、あとはよろしくな気分で、にこにこしながら、ゆっくりできるのである。だって僕の友達だから、大丈夫。そんな意味のわからん自信に、僕自身が支えられながら、今日も良い夜を過ごせた。ありがとう。

このコミュニティは続くと思うので、興味あるひとは何かしらリアクションをください、待ってます。

付箋読書法を試している

はじめに

最近、読書をする際、気になった部分、引っかかった部分に付箋をとにかく貼りまくっている。これは小説から新書、実用書から哲学書、健康本まであらゆるジャンルで行っている。

そもそも本を読んでもまったく記憶に止まっていないことに気付き、読書メーターへの記録と、ブログへのアウトプットをはじめたのが3年前。それには確かに一定の効果があった。ただ、読書メーターの記録は文字数が限定されている上で、ありきたりなサマリしか書けない課題があった。また、ブログへのアウトプットは読んだ本の中でもかなり自分の中にヒットしたもの、orソフトウェアに関する技術書限定していた。ブログに言語化してアウトプットすることは確かに効果はあるが、書くのにやたら時間がかかるという課題もある。

最初は付箋に気になった内容や、自分の疑問を書き込もうと思ったが、電車内という不安定な状況で読書することも多く、付箋を貼ることですらまぁまぁ困難なので、書き込みは諦めた。あとで見返して付箋を張った理由が思い出せないようならその程度だと割り切ることにした。

まぁつまり、読んだことを脳にひっかけるフックを作るための方法を少しだけ改善したという話だ。

アウトプット

読書メーターのサマリと、ブログの間の、カジュアルなアウトプットを作ろうと思い、以下のフォーマットで記録している。特に公開はしていない。必要があればgistにupして他人に勧める際に見せるというスタイルをとっている。

# 書籍タイトル
## サマリ

## ハイライト

## 感想

ハイライトは物理的に写すので、ただの作業となる。とはいえ、まぁ見返すことで記憶にひっかかりやすくなるし、あとでこのメモを見てなんとなく内容が想起されればいいと思っている。この作業をやって、電子書籍のハイライト機能便利すぎでは?という気分になるという。

以前ならこれも全部ブログにあげていたと思う。ただ、なんでもかんでもブログに書くフェーズは過ぎたと個人的には思っている。書かないより、なんでも書いた方がいい。量は質を凌駕する、そういうこともあって、これまで書いてきたことは良かったと思っている。ただ今後はブログとして公開することの意味合いを少しずつ自分の中で練っていきたい、そういう気持ちもあるので、今回このメモは積極的に公開していない。

今後の改善

あまり時間をかけすぎないことに気をつけている。日々、やることは多い。費用対効果のいい塩梅を狙いたい。が、現状ハイライトを写して感想を3行程度書くだけだと効果があまりでないような予感もしている。(こういうのは数ヶ月経って効果を実感するものなので、今はまだわからない)

ハイライトをチョイスした理由や感想なんかを箇条書きで下に垂らすといいのかもしれない。

もう1つは技術書を使った学習について。僕はこれがまだ苦手だと思う。技術書は基本的に1度読んで、そのあとブログとしてまとめる過程で結果として2周している。技術書に関しても付箋をつけて、その部分に対する自分の問いと答えを肉付けしていくとより効果的になる気がした。やってみよう。

おわりに

読書法だとか読書後の活用法だとか、巷にはいろんな本が溢れてるけど、食事と一緒で自分に合ったやり方を自分で実践していかないかんね。ブログや読書メーターへのアウトプットは見事習慣化したわけだ。3年ぶりのアップデートということで、良いことだと思う。

あんまりきつきつにならず、楽に、効果があがる方法を、ゆっくり探していこう。

よかったらみんなのそれぞれの読書法教えてください。

「エンジニアリング組織論への招待」を読んだ

はじめに

読んだ。

一周普通に読んだあと、内容を咀嚼しながら読み返してメモしていたらかなり時間がかかってしまった。

本当はメモ+自分の考えみたいなのをブログに書きたかったのだけど、もはやほとんど引用で引用の範囲超えるんじゃねぇかって感じなのでブログには自分の感想+サマリを書く。読書メモはgistにあげた。

エンジニアリング組織論への招待.md · GitHub

(エンジニアリング組織論への招待の)はじめに

僕は、この本の主張とまんま一緒というわけではないけれど、「ソフトウェア開発とは不安との戦いだ」ということを考えていた。

blog.chaspy.me

まぁこのつらみは、実際はオープンソース初心者が、オープンソースを使って問題解決するときの不安を書いただけ。

とはいえ、このときから、仕事をする上でに不安って強敵だなぁ、ということは思っていた。それはソフトウェアの不確実性もそうだし、自分が知らないことを学ぶ時の不安もそう。その不安が納期をズラしていく。

僕はその不安を解消するようにチームに対して行動してきた。「何か不安に思っていることはありますか?」と問うようにしてきた。だって不安なまま仕事をするのはつらいからだ。(僕がそうだったからだ)

...

本書の「はじめに」では、解決しなければいけない課題はコードだけではなく、人々の思考や組織、ビジネスの「構造」こそリファクタリングしなければならず、それこそがエンジニアリングの本質だ(p3)と述べている。

そして、これらの根源は、「わからない」ことに対する不安です。(略)先が見えないという「不確実性」をどう扱うかを知ることができれば、「不安」は「競争力」に変わります。エンジニアリングに必要な思考は、まさにこの不確実性を力に変えるという点なのです。(p3)

不確実性をターゲットに、組織の推進に変えることこそがエンジニアリングだというのが本書の主張であることは間違いない。

そして僕がこれまでフォーカスしてきたことも、当たらずとも遠からずだったな、と思った。僕が今読むべき本だな、と思った。

Chapter1 思考のリファクタリング

ソフトウェア開発は「不確実」なものを向き合うものとして語られています。あるシステムというモノを作るとき、それはどのように作られるのか、どういう機能が必要なのかは、誰にもわからないからです。それを他者とのコミュニケーションを通じて実現していく。間違いがないほうが難しい。

そんな中、「不確実性」と向き合うために、思考をリファクタリングしましょう、というのがこの章の主題。

不確実なものに向かうというのは、「不安」を伴います。「わからない」ということは、それだけで自分自身を脅かす可能性を考えてしまうからです(p17)

不確実=不安は、自分も感じていたものだった。

そしてわからないものは「未来」と「他人」であるとしている。未来は、周囲の環境、ビジネス的な要件が変更することかもしれないし、社会が変わることかもしれない。それを環境不確実性と呼び、コミュニケーションを行って削減する「他人」の不安を通信不確実性と呼んでいる。この分類は後でもよくでてくるのでおさえておく。

「コミュニケーション」「行動と観察」によって2つの不確実を削減して得た「情報」を持って、不確実は確実に近く。これを「エンジニアリング」の本質にあると述べている。

僕はよく、入社して2年ほど経った頃「仕事ってのはよくわからんことをガチャガチャ調べてなんとなくわかったかのようなことを言うことだ」なんて言ってたけど、あながち間違ってなかったと思います。

また、p19では「仕事と学力テスト」の違いを取り上げて、学力テストは決して「不確実なものを確実にする」力は必要とされていないことを指摘している。学力テストは原理原則、あるいは出題から帰納的なり演繹的なり正解を導き出す力が必要だ。不確実性を下げる能力はそもそも答えが決まっていないし、答えを得るために必要な情報も与えられているとも限らない。解く人数も1人ではない。

経験主義と仮説思考

仕事を進めるにはこの2つの考え方が必要であると述べている。

  • 足りない情報を自分自身で集め、確かめ、検証、考察し、その結果から解決を行う「経験主義」
  • 限定された情報から、全体像を想定し答えを導き出す「仮説思考」

ニュートン以来の科学哲学の根底を支えると同時に、「アジャイル」や「リーン」といった現代的なソフトウェア開発プロセスの基礎的な価値観として参照されています。(p22)

だからプロフェッショナルは2割の時間で8割終えて、不確実性を初期に下げようとする。

コントロールできるかできないか、観測できるかできないか。この4象限で物事を考え、「やってみなければわからない」だけの論理ではなく、「コントロールできるもの」を操作し、「観測できるもの」の結果をみることでしか、前に進むことができないことを意味しているのです(p42)

これ本当にそうで、僕はこれまで仕事で詰まった時に「まずはやってみるしかない、だってわからないんだもん」で進んできて、それで解決した部分もあるけど、何かコントロールできて何か観察できるかまで考えられてなかったなぁと思う。

経験思考と仮説主義により、問題を明晰化することが、不確実性の減少のために必要です。逆に、問題を正しく理解できていれば、それを解決することはきっと簡単。確かになぁ。

1章まとめ

まず、エンジニアリングとは「分からないものを分かるようにすること」、つまり不確実性を削減することそのものである。

そのための出発点として、人間の思考をリファクタリングするための3つの観点を紹介した。

  1. 論理的思考の盲点 … 論理的思考を正しく行うためには自分の認知のくせをつかむ必要がある
  2. 経験主義と仮説思考 … 不確実な仕事を前に進めるための2つの考え方
  3. 全体論とシステム思考 … 不確実な問題を解決するために、システム的に物事が関連していることを理解すること

上記のコアとなる考え方に加え、コミュニケーションの不確実性として、「情報の非対称性」「限定合理性」が発生してしまう。これらをできる限りなくしていくことも、チームとして大切なことだ。

以降の章は簡単に内容を紹介するにとどめておく。

Chapter2 メンタリングの技術

第2章のメンタリング技術を読んでいく。1章ではそもそもソフトウェア開発ではどのような不確実性が存在するのかを考えた。2章では不確実性の1つである人間相手にどのようにメンタリングしていくかを考えていく。

まずメンタリングとは何か。対話を通じて、メンタリングする人の思考力を一時的に貸し出し、思考の幅を広げていくことで、その人の歪んだ認知を補正し、次の行動を促し、成長させていく手法(p75)とある。

なぜメンタリングが必要かというと、ソフトウェア開発で個人が様々な問題にぶつかったとき、個人が本来発揮出来る実力を出せなくなってしまった場合、チームとしての生産性が低下するからだ。だからチームリーダーはチームメンバーを正しくメンタリングする必要がある。

メンタリングのゴールのmemberが自分自身で自律的に行動できることとし、傾聴・可視化・リフレーミングというテクニックを紹介している。

Chapter3 アジャイルなチームの原理

これまで、「思考のリファクタリング」「メンタリングの技術」と来て、エンジニアリングという不確実性を最小化する行為において、メンタリングが重要であるという話だった。ア ジャイルというプラクティスもまた、ソフトウェアの開発手法ではなく、メンタリング手法の一種であるという主張をしている本章を追いかける。

アジャイルを歴史的に振り返り、チームをメンタリングする技術、あるいはフレームワークであるということを述べている。アジャイルへのよくある誤解を通じて、そもそもアジャイルは状態であり、手法(だけ)ではないことを強調している。

Chapter4 学習するチームと不確実性マネジメント

存在する不確実性とどう向き合い、どうチームとして解決するかにフォーカスしている。

  • 3つの不確実性
    • 方法不確実性 … スケジュール予測と見積もりの手法
    • 目的不確実性 … 要求と仮説検証の手法
    • 通信不確実性 … 振り返りの手法

これら不確実なものに向き合うと、ひとは「不安」が生まれ、それを隠してしまう。不安によって隠れた不確実性をリストアップし、それらを比較しなければならない。

ここで出てくるプラクティスがアジャイルで出てくるプラクティスであるため、アジャイルがいかに不安と向き合うフレームワークであるかということがこの章からもわかる。

Chapter5 技術組織の力学とアーキテクチャ

最後の章ではこれまで考えてきた「チーム」か広げ、組織という枠で不確実性のマネジメントを考える。

技術的負債というものを取り上げ、技術的負債は実は経営層とエンジニア間での情報の非対称性であることを指摘する。

また、技術的負債と同じ見えないものであり、プラスの価値を引き出すものとしてシステムアーキテクチャを取り上げる。コンウェイの法則に習うと、システムアーキテクチャと組織設計は「似ている」のではなく本質的に同じものである。

システム 企業活動
動きやすい仕事 影響範囲が限定されていて、変更しやすい部分の機能開発 権限が異常され、ゴール認識が高い
動きにくい仕事 影響範囲が広く、変更しにくい箇所の機能開発 権限のレベルを超えて、取引コストが高い
決定要因 アーキテクチャ 組織構造

アーキテクチャと組織構造はお互いに影響を与え合う。アーキテクチャと組織構造の関係に対して理解し、コミュニケーションを通じて、アーキテクチャと組織構造の両方をビジネスの向かうべき方向に一致する(p293)必要がある。

組織構造も、アーキテクチャも「構造」が与える力は見えづらい。必要なのは妥協でも、政治でも、卓越した技術力でもなく、組織やビジネス、プロセス、そしてシステムへの「エンジニアリング」が必要である、ということで本書を締めくくる。

おわりに

この本の何がすごいかって、一貫してソフトウェア開発における問題は「不確実性」にあり、その不確実性を人間と環境の不確実性に分類したこと。そしてコミュニケーションの不確実性を解決するために「個人へのメンタリング(Chapter2)」「チームにおける不確実性の解消(Chapter3)」「不確実性をマネジメントするアプローチ(Chapter4)」「組織の不確実性の解消(Chapter5)」という流れである。この一貫性が見事だ。

さらに、1つ1つのテーマについて、膨大な文献から、歴史的に紐解いているところも見事。知の巨人とはこういうことなのかと思い知った。知的好奇心モンスターですわ。著者のリファレンス記事を見てさらに驚く。

https://qiita.com/hirokidaichi/items/195d42ee056ea85a3150

この内容ボリュームに対して、サイズ自体は意外とコンパクトなのもすごい。

僕自身は、関わってきた規模から「チームに対する不確実性の解消」しか経験としてない。もがきながらやってきたアプローチは間違ってなかったんだなぁというのをこの本に肯定された気分。今後はSREチームとして、これまでより広い視野でプロダクト開発に関わっていく。組織構造やビジネス価値といった視点も持ちながら働いていきたい。

やっぱり「マネジメントだけ」「技術だけ」はありえないんだなぁと、思った。どっちもエンジニアリングなんだぜ、ということ。そしてその鍵はコミュニケーションなんだぜ、ということ。昔から漠然と思っていたことを言語化してもらえてすっきりした。いい本です。本当におすすめ。